「ロシアは、ウクライナの重要なインフラを意図的に攻撃している。1年で最も寒く暗い季節を狙って、国民に熱と光を提供するシステムを破壊している」 「ロシアは冬を武器に使っている。人々を凍えさせ、飢えさせ、交流を断ち切ろうとしている」 「これは、ロシア軍が罪のないウクライナの市民や子どもたち、家庭に対して行なっている非道な残虐行為の最新例だ」 バイデン大統領は、ロシアの戦略を「ウクライナの自由な民に対する全面的な攻撃」だと非難した。
ウクライナへの追加支援を発表
バイデン大統領は、ウクライナに約19億ドル(約2400億円)の追加の軍事・人道支援を発表した。防空体制や大砲システムの強化、装甲車や約20万発の弾薬の提供も含まれる。 アメリカはウクライナの電気インフラの修理や強化にも資金を提供している。加えて、3月以降にアメリカが受け入れたウクライナ難民は22万人以上にのぼる。 ゼレンスキー大統領はバイデン大統領とアメリカ国民に感謝を述べた。 「あなた方の平和を願います。平和が一番大切だと、国が戦時下にあるときだけわかる」 追加の軍事支援を議会が承認するかは定かではないが、アメリカはウクライナの自衛に必要なものを提供する、とバイデン大統領は約束した。 「ウクライナが在る限り、我々はウクライナと共にいる」 21日夜、ゼレンスキー大統領は両院の合同会議に登壇し、感情的なスピーチを行った。そこで、議員らに対し500億ドル(約6兆6000億円)の援助に対する承認を求めた。 「この戦いは、ウクライナ人の命、自由、安全のためだけではない。ロシアが征服しようとしている他の国のためだけでもない」 「この戦いは、私たちの子どもや孫たちがこの先生きる世界がどのようなものになるかを決めるものだ」 「この戦いは、ウクライナ人にとっての民主主義、そしてアメリカ人すべてにとっての民主主義を規定づけるものだ。だからこそ、休戦や延期はできない。この戦いが無視されることは、あってはならない」 アメリカとウクライナは同盟国であり、自由を守るため来年は共に戦わなければならない、とゼレンスキー大統領は強調した。スピーチでは、会場からスタンディングオベーションと拍手喝采が沸き起こったという。 この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:髙橋李佳子